前回は、ファッションの透明性や、カーボンニュートラルについてのトークセッションでした。
今回その続きです!
洗濯からはじめるサステナブルファッション
㈱アダストリア
今回のお一人目は、株式会社アダストリアの藤本 朱美さんでした。
アダストリアって初めて聞いたのですが
GLOBAL WORK
LOWRYS FARM
niko and…
などのブランドの会社みたいです👀

サステナブランドO0u(オーゼロユー)
そして最近オーゼロユーというブランドも立ち上がったそうです。

このブランドは商品ごとに、ニコちゃんマークのタグがついていて
環境にとってどれぐらいポジティブかネガティブかが可視化されているようです。
今後の新たなサステナ商品
そして今回は新たな取り組みについてのお話でした。

最近耳にするようになった「マイクロプラスチック」
2050年には、海の中のマイクロプラスチックと魚が同じ量になってしまうということも
言われているようです。
そしてその「マイクロプラスチック」はどこからやってくるのでしょう?
なんと、その内訳の35%が繊維クズなのです👀
(それは知らなかったーー)
そしてその繊維クズは洗濯時に出てきてしまっています。
それでは、洗濯時に繊維クズを出さなければいいのではないか。。。

ということで、アダストリアさんでは、
現在洗濯ネットを開発されているようです。
通常の洗濯ネットとは違い、1mm以下にしているよう。
そうすることで、洗濯時にマイクロプラスチックが排水溝から出るのを防ぎます。
日常生活で、洗濯ネットをこの洗濯ネットに変えるだけで
・マイクロプラスチック流出を防げる
・服を長持ちさせられる
(自分も長く、手放すときに高く売れるかも)
と、いいことずくし!
「環境問題」「サスティナブル」と考えると
どこで新しい環境負荷の小さい服を「買おうかな」と思いがちですが
いまあるものでも、充分ポジティブなアクションができそうです。
ちなみに、アダストリアさんではもうすぐ販売開始するようです😃
😃明日からできること
洗濯ネットを買ってみる
洗濯ブラザーズ
お二人目は洗濯ブラザーズさんです。
洗濯ブラザーズとは、3兄弟のユニットで
正しい、楽しい洗濯の仕方を発信されています。
またクリーニング屋さんをやったり、洗剤も開発されていたりしています。
洗濯について知ることがなかったので、この数十分の動画で
「えー!そんなんだったのー!」ってことが盛りだくさんで頭が噴火しました!
・ドライクリーニングは水も使わない
・ちゃんと乾かないと科学火傷をしてしまう
・ドライクリーニング
○石油の溶剤、ほぼ水を使わない
油汚れは落ちるけど、汗の汚れは落ちない
環境にはよくない
ニューヨーク、ロサンゼルスは「オーガニッククリーニング」がはじまっている
→水洗い=洗濯
・クリーニング屋さんは
水をはって、洗剤を入れ拡散させてから洋服を入れる
・日本の水は軟水
→繊維への浸透が早い
いきなり水を注ぐと、縮みが発生したり、色落ちの原因になったりする
・硬水(主に海外)はドラム式→叩いて洗う
日本は縦型→水流を使って洗う
・洗濯日和は洗濯日和じゃない
→紫外線の影響受ける
大切なものは陰干し
・アパレル業界とクリーニング業界の協力はまだまだかな
・販売もモノを売るだけが終わりでない。買ってもらってそのあとどれくらい長く使ってもらうか、
まで考えられるといいですね。
エシカルやサスティナブルファッションについては知る機会がありましたが
洗濯については知る機会もなかったので、新たな発見でした。
その中で印象的だったのが
サスティナブルファッションは、作る段階での環境負荷を減らすって思いがちだけれど
服は着るから、洗うというのは絶対やるわけで。
どうやって、どのくらい洗うのか。っていうのまで
服をデザインする際に、提案できたらいいですね。
という視点がとても、なるほどそうだな〜って思わされました。
😃明日からできること
①洗濯ネットを使う
②プレウォッシュ、手洗いをはじめる
③繊維によって洗剤を変えてみる
最低限3つの洗剤を持つ
・デイリー用
・中性洗剤(おしゃれ着用)
・粉洗剤(汗とか落ちやすい)
ファッション産業が環境に与える影響とは?-把握と改善に向けた挑戦-
京都市:エネルギー政策部長
お一人目は京都市エネルギー政策部長
そして3月まで環境省にいた永田さんのお話でした。
有志で集まった方々と、ファッション業界の勉強会をされていて
そこでの内容を共有してくださいました。
サプライチェーンが長い
・ファッション業界はサプライチェーン(作られて〜廃棄されるまでの流れ)がとても長い
・98%が海外で作られている
→以前は日本の工場も活発であったが、人件費が安い海外へ流れてしまった
・コットンから、紡績して、染色して、服を作って、運ばれて、、、
の流れでどこにどれくらい環境負荷がかかっているのかを調べるのはとても難しい。
手放した後の衣服の行方
・一年で供給される服は81.9万トン。そのうちの9割が手放されている
(1年に10着買ったら9着は手放している計算)
・その9割のうちの3分の1はリサイクル、リユースされているが
3分の2は捨てられている
→それを一日に換算するとトラック130台分!!
原料調達〜製造までの環境負荷
・CO2の排出量(海外の製造のものも含めて)9000万トン
→だいたいの服1着に換算すると、25kgぐらい
(ペットボトル25本作るのと同じ排出量)
・水の排出量は83億m²
→服1着に換算すると2300㍑
(浴槽11杯分)
そのためにわたしたち消費者ができること
①持ってる服をながく大切に着る
②リユースで楽しむ
③先のことを考えて買う
④作られ方をしっかりみる
消費者が服を買うときは、どういう素材でできているのか
製造の過程でどれくらいのインパクトがあるのか知ること
サスティナブル素材などを選択していくこと
企業は消費者にそうしたものを手にしてもらうよう
追跡して、把握できるようにする
⑤服を資源として再利用する
普段の生活だけでは、「サプライチェーン」が長いことから
いま着ている服の環境負荷を考えることは難しいですが、
こうして立ち止まって、一枚の服にこんなにCO2や水を使っているのかあ…と知ると
できるだけ、配慮したものを手にしたいなあと思います。
ちゃんとしたデータを見ることって重要だなと思いました。
😃明日からできること
環境省のHPをゆっくりながめて勉強してみる
それを考えた上で、自分のできる範囲でできる選択をしていく
株式会社アシックス:サステナビリティ統括部
お二人目はアシックスの井上さんでした。
SACの取り組み
永田さんのお話であった通り、ファッション業界はサプライチェーンが長くなりがちです。
そして、いざそれを一社一社調べようと思ってもなかなか大変なのです。
そこで、ファッション業界全体で集まって調べようと発足されたのが
SAC(サスティナブルアパレル連合)という団体です。
そして共有の「ヒルインデックス」という指標を使ってサスティナブルかどうかを
可視化していこうという取り組みをされているようです。
世界36カ国、250以上の企業が加盟していて、そしてヒグインデックスは2万以上の工場が使っているとのこと。
実際の事例
アシックスでは古着回収をして、東京オリンピックのユニフォームにする
プロジェクトをされていたようです。
また、最近でも
オールバーズとのコラボ?で古着を回収して作ったスニーカーの販売をしているよう。
そして、カーボンフットプリントについてもHPに書かれていました。
スニーカーで有名なアディダスも、サスティナブルな活動をされているんですね。
まずは事実をテーブルにのせるのが大事
・サプライチェーンが複雑
→最終的にわたしたちが接している小売店さんに情報を聞こうとしても
わからない、引き継がれていないことが多い、情報を追えない
・どういう手法でどういうインパクトがあるのかはブラックボックス化している
→消費者は絶対にわからない
コンサルと一緒に探してみようとしても、直接現場にいって聞くしかない
・SFC
→アディダスは日本企業としては第一に入った
・ヒグインデックス
→直接の取引先でない川上の工場のエネルギー使用量の情報をシェアしているので見れる
→各社がバラバラにみんながそれぞれ調べるのはかなりの労力
→より良く変えていこう!のところに労力使いたい
→初めて回答する工場は、たくさんの質問があってハードルが高いと思われてしまうこともある
プログレスオーバーパーフェクション
→完璧ななにかをするよりも、まずはできる一歩から