青果 ミコト屋さんの【旅する八百屋】を読んでみた

読んだ本

 

 

ミコト屋さんは数年前にFacebookで知って

それから興味はあったものの

写真とか動画とかセンスあるよな〜ぐらいに思ってたんですが

やっと本を手に入れて読んでみました〜

 

“おいしい”で、みんなをつなぐ、八百屋という仕事

ほんとうの、おいしいってなんだろう?
自分がたちが普段、口にしているものが
どうやって生まれ、どこからやってくるのか。
何を食べるのかという、ひとつの選択が
自分の体を、そして未来をつくっていく。
小さな八百屋が旅して考えた、野菜のこと、食のこと。

(本の帯より)

 

旅する八百屋 ミコト屋って?

 

ミコト屋は高校の同級生である

鈴木鉄平さんと、山城徹さんがはじめた移動式の八百屋です。

ネパールに旅をしていた際、

ヒマラヤ登り途中に、おばあさんからりんごをもらい、何かが満ち溢れていることに気づき

  • 何気なく口にするものはどうやってきているのか?
  • 米や野菜はどう育つのか

ということを考えて、農業に興味を持つようになったそうです。

 

その後、実際に農業研修をしたそうですが

既存の流通では買い叩かれることを知り

消費者、その架け橋となる流通が変わらなければ!と思い、八百屋になりました。

野菜のセレクトショップとして宅配野菜

移動式の八百屋をしています。

 

 

ミコト屋の価値観、目指すところ

 

ミコト屋に届く野菜は「自然農法」の野菜が中心です。

だからといって、他の農法を否定はしていません。

それは、人と同じように野菜は多様だから。

その土地、気候、環境の違いで作物の育ち方は違って当たり前。

それを一つの栽培方法、一つの農法でしばるのは難しいし、

それらを作る人だって、畑だって、品種だってちがう。

もっと多様性があっていいのだ、その多様性の一つが自然農法のものだし

また一つに慣行農業があるだけなのです。

 

 

そんな多様性の中で、お二人がこだわって扱うものの根本には

こんな想いもあるようです。

自慢のトウモロコシが、食べられもせず、見栄えだけで評価されるのが悔しかった。

見た目よりも味を追求し、何より食べる人や環境のことを考え、
農薬や肥料も使わずに育てた作物。
それが逆に生活を圧迫するなんて、報われないにもほどがある。
野菜も人も十人十色。

ぼくらと同じように個性があって当然だし、そんな多様性が認められる世の中になっていってほしい。
このふぞろいこそが自然な姿だ、それは個性だ、と伝えてまわる八百屋になろう。
そして生産者と消費者に距離を縮めることができる八百屋になろう。
いままでにないオルタナティブな八百屋になろう。

 

 

このような、大切に作られたものがちゃんと売れるように、という想いから

耕す側ではなく、その流通を支える側となったそうです。

 

また、ミコト屋さんはなんといってもフォトジェニック!

見せ方がきれいなのです。

それにあまり、オーガニックとかナチュラルという感じをさせなんですよね。

音楽やアート、スポーツ、ファッション、クラフトなど
食以外のパートナーと一緒に発信することに力を注いでみることにしました。

 

パンフレットのビジュアルにも気を遣い、販売でもあまり泥臭いイメージが出過ぎないように、背伸びしてシティーボーイぶったりしました。

すでに興味のある人だけにだけわかってもらえばいい

というわけではなく、

誰にでも身近に食べてもらいたいという思いから

売り方、見せ方にまでこだわっているんですね。

 

これからのミコト屋

 

ぼくは、今の不平等で不条理な社会を変えたいし、より良くしたいと思っています。
それは野菜を通じて消費者の意識をポジティブに変えていくことです。
自分たちの幸せだけを願うのではなく、自分たちの幸せが
ほかの人の幸せやその先の幸せをつくる。
そう思い描けたなら、その幸せはきっと循環する。
ミコト屋の活動を通して、そんなことを伝えられていけたら最高です。

 

ああ、なんか、めちゃくちゃいい人たちだ。(感想が小学生っぽい)

もっと多くの人に野菜を届けることもしたいし、課題もまだまだというミコト屋さん。

そして、八百屋は無駄のかたまりとも言っています。

送料、輸送エネルギー、鮮度、無駄を売って稼いでいるようなもん。

そういう無駄をどう省いていくかもこれからの課題ですと、

等身大で物事を語るところもいいなあと思いました。

 

 

 

わたしが読んでみた感想

 

どんな経緯で、どんな想いでミコト屋さんがはじまったのかまでは知らなかったので

そういう想いや、具体的にどんなところへ旅をして、どういうことを感じているのか

ということを知れてとてもおもしろかったです。

 

100万回うなずきたいぐらい共感するところが多くて

農業の問題に対して、実際に行動して八百屋を続けてるのって本当に尊敬します。

 

わたしがミコト屋さんで一番いいなと思っていたろことは、やっぱりセンス!

写真とか動画とか、日本一きれいに野菜を見せる八百屋なんじゃないかな。

フォトジェニックで

いわゆる「インスタ映え」するようなものばかり。

どうして、そんなにこだわるのか、

という理由も含め、いいなあって思うばかりでした。

 

 

 

そして、また読んだあと、とても気持ちがいいのです。

というのが一切、否定をしていないんですね。

自然栽培とか有機野菜を推奨する人って、それとは逆に見えがちな

慣行栽培を否定しがち。

(というか、そういうのを推奨する消費者が「農薬は悪」であるという図式にしがちな気がする)

 

この本でも、慣行農業や農薬に対するミコト屋さんの考えがあるんだけど

それらはよくないよね、とは一言も言ってない。

 

それは、おそらく、現場を経験してきて、いろんな農家さんと関わってきたからこその価値観なのかなと。

 

つまり

消費するだけでは、農家さんの本当の実状はわからないから

直接農家さんに関わることがない人は、こうやってその間にいる人の情報を得ていく

ということも、大事だと思いました。

 

想い、ストーリー、旅好きの人

オーガニックとかお野菜とかに興味持ってる人

そして個人的には、オーガニックってしきり高そう!とか

逆に、めちゃくちゃオーガニック好きでそれ以外は買いません!

みたいな人に読んでほしいです。

 

共感するところがとても多かったのですが

この本で一番、印象に残っている文章があります。

 

正しさなんていうのは本当にあいまいで

時代や環境によって様変わりするし、人によって意見が違うのは当たり前なことです。

 

 

これって野菜だけじゃなくって

世の中のこと全てに通じることだなあ〜って思って、

わたしの「正しさ」と、となりの人の「正しさ」は違う。

それぐらい「正しさ」って決まりきったもんなんかじゃない。

昔の「正しさ」と、いまの「正しさ」が違うようにそれは変わっていくもの。

 

何かとか、誰かを否定してしまいたくなった時に

ふと、このコトバを思い出すと、冷静になれたりします。

わたしにとって、大切なコトバになりました。

 

 

 

文章も、価値観考え方がすごく、すごくステキだし

こんな価値観が広がってほしいって心底思います。

ぜひぜひ読んでもらいたい一冊だなあと思います。